キッズプログラミング教室の運営で避けたい3つのリスク
前回の記事では、成功要因について書いたので、今回は避けるべきリスクについて書きたいと思います。これは仮説というよりも、自分に対する戒めですね。
1.集客にお金をかけ「すぎ」てしまう(手間をかけずに)
ワークショップ形式ではなく、スクール形式の形態で本格的な集客を行うのは今回が初めてです。一般的な媒体での集客方法や費用などは以下のようです。
- 新聞広告:読者範囲が広く都道府県単位に近いため高額。一日単位なので投資対効果も悪い。
- お稽古事雑誌:「ケイコとマナブ」など。1/12サイズで10万ぐらい(ケイコとマナブ以外だと50%ぐらい)。読者範囲が広く効果は期待できない。
- 電話帳:「タウンページ」など。枠広告(2色刷り)で月々2万円。年1回の発行なので申し込みのタイミングを確認する必要。高い効果は期待できない。
- 新聞折り込み:原稿作成~折り込みまで20万円~(部数にもよる)。自分で原稿を作成して近くの新聞配達店に持ち込めばコスト下げられる。
- ポスティング:ラクスルだと1,000部1万円〜(地域にもよる)。もちろん、自分でもでき、公共機関の印刷機などを使えばコストを下げられる
- ミニコミ誌:「ぱど」などの地域密着型の隔週/月刊誌。行広告なら1回1万円、枠広告は10万円単位。マンションなどにも直接投函されるので、行広告なら投資対効果が高い。
- 取材記事:新聞やミニコミ誌などに取材依頼して取材してもらう。費用はかからないが、来てもらうためのノウハウ、手間といった見えないコストがかかる。効果は絶大。
あとは、インターネットを使った集客方法です。
- ペイドメディア:広告に代表される有料の媒体。Googleアドワーズ、Facebook広告など。クリック単位で数百円~。ターゲティングはしやすい。有料のプレスリリース配信サービスなどもある。
- ソーシャルメディア:FacebookやTwitterなど。FacebookページやTwitterの公式アカウントなどを作って運用。無料で口コミが起きやすい反面、発信すべきコンテンツ作りなど、ひと手間必要。
- オウンドメディア:ブログや自社サイトなど。アメーバブログやホームページ作成サービスなどで作る方法もあれば、wordpressに代表されるCMSで作成する方法もある。低コストで抑えられる反面、最も手間がかかるが、効果は高い。
- その他メディア:有料で登録するYahooディレクトリなどのサイトや、無料で投稿できるサイトなど。無料の場合は、スタートアップ支援、人材採用支援系などがある(http://entrepedia.jp/、https://creww.me/ja、https://www.wantedly.com/、https://www.combinator.jp/ など。
上記の中から、投資対効果の高い方法をミックスして、というのがセオリーかと思います。しかし、現実は「投資」できる「お金」は限られているため、「効果が高い」もののうち、①手間がかからないもの②手間がかかるもの③お金がかかるもの④手間もお金もかかるもの、という順で実行していくのかな、と思います。
2.教室運営スタッフ(アルバイト)選びで妥協する
プログラミング教室の運営においては、講師もしくは教室運営スタッフにおいてアルバイトを雇うというケースもります。その場合、塾講師や家庭教師と同様、生徒と主に接するのはアルバイトとなりますが、アルバイトとはいえ大きな価値を提供する重要かつ大切なパートナー、ということになります。
教育ビジネスにおいては、生徒の退学理由や入学しない理由を追及するよりも、レッスン内容などの内部を見直したほうが業績向上につながるといわれており、特に、大きな要因としてスタッフの質があげられています。良いスタッフの資質や振る舞いとしては下記があげられます。
- 生徒に対し愛情がある、教育に対し情熱がある
- 教える内容や方法に関して勉強・研究熱心である
- 自発的に生徒とコミュニケーションをとる
- 話すリズムやテンポがいい
- 話し方が引き付けられる感じがする
- 事前準備をしっかりしている、常に改善の工夫をしている
上記は必ずしも面接だけでは推し量れませんが、重要なのはいくらでも代わりがいるようなスタッフを採用するのではなく、生徒にとって良いスタッフであるかどうかを厳正に見た上で採用することではないかと思います。そして、採用した後も根気強く育てていく必要があると考えています。
3.マネジメントを疎かにする
集客やスタッフの採用をした上で最も重要なのは、それらを含めたマネジメントをしっかり行うことです。集客ができて、信頼できるスタッフが揃ったとしても、任せきりにしてはトラブル続出の可能性大でしょう。例えば、予定通りに想定した内容で授業が行われなかった、しっかり集金ができなかった、スタッフが勝手に個人的に家庭教師を行っていた、といった話はよく聞く話です。マネジメントしたいポイントとしては下記が考えられます
- 生徒及びスタッフの状況を的確かつタイムリーに把握する(何を行い、どのようなことが発生し、どのように対応したかが、目に見えて時間をおかずにわかる)
- 必要に応じてスタッフとスムーズにコミュニケーションを図る(すぐに口頭や面談でスタッフと話すことができる)
- 現場の様子を定期的にチェックする(定期的に授業を見学する)
- クレームを未然に防ぐ(クレームが出ないよう、生徒第一でスタッフを指導する)
- クレームが出た際、真っ先に対応する(即座に前面に出ることによって安心感を持ってもらい、信頼関係を維持・改善する)
つまるところ、プログラミング教室の運営は、コミュニケーション、人に対する対応が中心になるので、マネジメントもその辺りをポイントに行っていくのがいいのではと考えています。
リスクとしてはまだまだありますし、具体的にどう実現していくかというところはまだまだ考える必要はあります。
今後のモニターや直営店の実際の運営を通じて、さらに追加修正やブラッシュアップをしていきたいと思っています。